看護師は就職する時点や就職してから間もない頃に専門の診療科を決めて働くことになります。しかし、まだ十分な知識や経験がない段階で診療科を決めることになるため、自分に合わない診療科を選んでしまうことも珍しくありません。ライフステージによって働きやすい診療科を選びたいと思う場合もあります。看護師が未経験の診療科で働きたいと思ったときには転職を検討する人が多いですが、なかなか転職先が決まらずに困ることもあるのが実情です。経験を求められることが多く、希望先の診療科で三年前後の勤務経験を要求される傾向があります。そのため、未経験の診療科で働くには工夫をしなければならない場合がほとんどです。
未経験の診療科を選びたいときには総合病院で異動を希望するのがコツです。もともと総合病院で働いてきた看護師なら異動希望を出したり、配置変更希望を出したりすると希望の診療科に移れることがよくあります。どの診療科でも看護師が不足していることが多く、病院の内部事情をよく理解している看護師が来てくれるなら未経験でも歓迎する傾向が強いのです。総合病院では病院内での配属変更については寛容に受け入れていることが多く、年度末などのタイミングで異動できるのが一般的になっています。専門病院やクリニックなどで働いてきた看護師の場合には、まず総合病院に転職してから希望する診療科への配属変更を申し出ましょう。三ヶ月から一年くらい働くと希望を出せるようになる病院が多くなっています。